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■【F1ヨーロッパGP】ファイナルラップで、あああっ(Response.)

●まずはカーボンの歴史
昨日のライコネンのサスペンションアームが突如して吹っ飛んだ件で思い出したメモ。

カーボンが最初にF1レースで有効とされたのは80年代初頭。
ロン・デニス体制で復調してきたマクラーレンのデザイナー、ジョン・バーナードが設計したMP4シリーズにモノコックとして採用されたのが実戦的な利用のはじめ(ロータスに関してはレギュレーションの解釈で問題アリなのでカウントせず)。

当時は3.0LのフォードV8全盛で、70年代からのアルミハニカム合金のモノコックボディでもまだまだ走れたけど、数年後に始まるターボ全盛には全車カーボンモノコックになる。

ちなみにトップチームで採用が遅れたのが保守的な設計を好むウィリアムズ。
84年のホンダターボを搭載する年まで、非カーボンシャーシを使用してた。
移行が遅かった理由はいろいろあるけど、多くがカーボンの限界点を超えた時の脆さへの不安だった。

※F1、北米のCARTでも死傷事故が多発した94年で多かったのが、カーボンモノコックの損壊。
それ以前にもタイアバリアへのクラッシュなどで、モノコックが損壊する事故があったけど、この年に関しては高速クラッシュ時に近年無いほどに多発してた。

この脆さへの対処としては、カーボン以外の素材と組み合わせることでクリアしたけど、モノコックへの採用の次がサスペンションアームへの採用。
これがまた先の話で、91年にデビューしたジョーダンが「中にスチールの芯をいれた」条件の付きの物から始まり、完全にカーボン製になるまでさらに数年かかることに。
遅れた理由は、やはり振動による破損の可能性がモノコック以上に考えられたこと。

●危険な事故は足回りから
レース中に危険なアクシデントが多発したことで知られる年は、最近だと94年が記憶に新しい。

93年まではほとんどのチームが「アクティブサスペンション」という高度な電子制御のサスペンションを利用してたが、94年では全面禁止。
代わりにレース途中の給油の解禁。

これの意味するところは「1年以上技術の停滞したサスペンションに、燃費を今以上に無視できるハイパワーエンジン搭載車」という、実に危険な状態で開幕したシーズンは、多数の大事故と現役チャンピオンの死という最悪の結果に終わる。

ちなみにそれ以前の80年代の大きなレギュレーションの改変は、
・80〜82 グランドエフェクトカーの効果抑制
・83 グランドエフェクトカーの禁止とフラットボトム化
・85 途中給油禁止
・86 全車ターボ化
・87 ターボの出力・燃費抑制とNA車の混走
・88 さらなるターボの出力・燃費抑制とNA車の混走
・89 全車3.5LのNA化

グランドエフェクトカーとターボはチーム側の過剰な進歩の抑制と既成事実化だけど、突出した技術の抑制はそこそこ効果があった(特に安全性において)。
特にエンジン周りの抑制はメーカーが熟成する前にはそこそこ効果があり、
参加台数が増えすぎた89年では、プライベート勢がテクニカルサーキットや悪条件ではワークス勢を食う勢いをみせた。(翌90、91年ではかなり苦戦したけど)

度が過ぎた80年代の影を残した90年代初頭以降は、エンジンの排気量を3.5→3.0Lに落とした以外には、不思議とタイヤ周りのレギュレーションが多い。

まずはタイヤの幅を狭くするから始まって、タイヤに溝をつけてグリップを落とし、今年に至っては予選からのレース期間中はタイヤ交換不可。

時代に逆行した90年代をかんがみれば、通常考えたらまずは途中給油を禁止してからの方が、解釈次第でいくらでも弄れる「エンジンの2戦使用」より効果があるのだと思うんだけどなぁ…。

 コメント一覧 (4)

    • 1. ささき氏
    • May 31, 2005 21:52
    • レギュレーション変更による効果がどうかと言うのは置いといて。
      ステップドボトムになり、溝付きタイヤになり、全幅が狭くなり、フロントウイングの位置が高くなり・・・
      サイドポンツーン周りのごちゃごちゃしたパーツ類など、
      車がだんだん醜くなっていくと思いません?
    • 2. モナケン
    • May 31, 2005 22:30
    • >ささき氏
      昔は横に広くて低い車が多かったけど、
      いまのあのズングリはオイラも苦手ッス。
      ゴードン・マーレーが80年代に作った、直線的で無茶苦茶低かったマシンが懐かしいですなぁ…。
    • 3. キミノコト
    • May 31, 2005 23:58
    • ジョーダンのデビューを飾ったマシンなんかは、いまだに「きれい」なマシンだと思います。(特に横からのアングル)
      最近のは前方から見るとシャープな感じがしてよいのですが、エアロダイナミクス最優先でいびつな感じを受けます。それにしても、レギュレーションが不安定なのはどうにかして欲しいです。
    • 4. モナケン
    • June 02, 2005 13:08
    • >キミノコト さん
      ジョーダンの91年のマシンっすね。
      あれは速かったしアイルランドの色であるグリーンが映えてていまでも印象に残ってますよ。

      http://www.permafrost.de/jordan/wall.html
      こんな写真が撮れるようになりたいなぁ〜

      レギュレーションに関してはFIAの強権主義というのか、事故でもならない限り変わらないのが考え物ッス。
      昔のバレストルからモズレーに移っても、時間が経つと元に戻ってしまうというのか…。

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