先日、BSフジで放送されたイギリスの人気自動車番組「トップ・ギア」第13シーズン・ファイナルのエンディングが、あまりにも意味深だったものなのでご紹介。
このシーズンが放送されたのは2009年。
ちょうど世界的な金融危機と原油高で「自動車不要」的な論調が高まった時期だった。
もちろん、この人気番組も例外ではなく制作費をカットされたり(出演者たちにとって)魅力がないエコカーを扱ったりとこれまでないシーズン展開となっていた。
悲しい事実
ここで出てくるAston Martin V12 Vantageは出演者好みの「パワーがあって官能的な」クルマ。
番組きっての毒舌家、ジェレミー・クラークソンがいつになく神妙な面持ちで「大好きなクルマ」を駆っている。イギリスらしい美しい田園風景を甲高いエキゾーストノートを奏でながら。
「このクルマは素晴らしい。しかしこのクルマはあっと今に忘れ去られる運命にあるだろう」
今でもそうだけど、経済状況の悪化と原油高でクルマに求められるのは「エコ」のような経済性ばかりになってしまった。
そのような時代を反映して、人気がない田園風景を走るこの映像では映画「28日後…」のオマージュとして、人類がほぼ絶滅した世界をあてもなく走る一台のロンドン・タクシーのシーンと音楽が引用されている。
ここでかかっている曲はブライアン・イーノが作曲したAn Endingという劇中に使われているもの。絶望的なまでに浄化された世界を象徴するような不思議な雰囲気がする曲です。
■トップ・ギア - Wikipedia
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